エジプト政治に新しい動きがありました。2026年2月10日、エジプト政府はアブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領の下で新内閣を発足させました。これは直前に実施された下院選挙に続く、政治体制の再編成の一環です。 2025年10月から2026年1月にかけて行われた下院選挙では、エルシーシ大統領を支持する勢力が3分の2を超える議席を獲得しました。これにより、政権が国会で圧倒的多数派となり、政策推進の体制が整った形となっています。 新内閣では、経済分野の強化に力が入れられています。経済担当の副首相ポストが新設されたほか、産業省が独立し、産業・運輸省から分かれました。また、投資・貿易相には前エジプト金融規制庁の長官を起用するなど、経済・産業関係の人事異動が目立ちます。 こうした改革の背景には、エジプトが直面する経済的課題があります。高インフレと外貨不足が慢性的な問題となっており、新政権は経済再生を重要な政策課題としています。同時に、周辺のスーダン内戦やガザ情勢など、地域の不安定性も深刻な課題として残されており、これらの課題に対応する政策体制の整備が急務となっているのです。