アフリカ西部に位置するナイジェリアでは、ビデオゲーム産業が活況を呈しています。2025年に5億5300万ドル規模だったゲーム市場は、2028年には13億ドルに達すると予測されており、特にモバイルゲームとeスポーツの成長が顕著です。 最近のナイジェリアのゲームシーンで最も話題となっているのは、伝統的なトランプゲーム「Whot」のデジタル化です。ナイジェリアで何世代にもわたって愛されてきたこのカードゲームは、「Waje Game」というプラットフォームによってスマートフォン向けに生まれ変わりました。プレイヤーは実際の報酬を獲得しながらゲームをプレイでき、ノスタルジアと最新のテクノロジーを融合させたこのアプリは、幅広い年代から支持を集めています。 eスポーツの領域では、複数の大型競技が同時進行しています。モバイルバトルロイヤル「Free Fire」の「Free Fire Clash Cup」では賞金プール810万ナイラが用意され、スマートフォンがあれば誰でも参加できるという敷居の低さが人気の理由です。また、「PUBG Mobile」の「Road to 2026 PMGO Africa」では、ナイジェリアの全国大会で優勝すれば3000ドル、アフリカ地域決勝進出でさらに1万ドルの賞金が狙えるという本格的な大会構成になっています。フットボール版eスポーツである「National e-Soccer League」も活動中で、20人のトップ選手が毎週末に試合を行い、ファンにライブ配信しています。 2025年にはナイジェリアで195件のeスポーツイベントが開催され、1万6122人の登録選手が参加するなど、産業の構造化が進んでいます。eスポーツ市場は年率25.2%で成長し、2028年には2000万ドル規模に達する見通しです。 6月にラゴスで開催された「Lagos Games Week 2026」では、ゲーム開発者や投資家、政策立案者が集結し、ナイジェリアを世界的なゲーム産業ハブとして位置づけるための戦略について議論しました。さらに早期の3月には「Africa Gaming Expo 2026」がラゴスで開催され、12000人以上が参加してアフリカのゲーム産業の未来について探究しています。 この展開の中で興味深いのは、ローカルなゲーム開発スタジオの台頭です。「Gazuntype」という開発会社は、同社が開発したゲーム「Go North」をXboxでリリースし、ナイジェリア発のゲームが国際的なプラットフォームに登場する道が拓かれ始めています。 ナイジェリアのゲーム産業の急速な拡大は、スマートフォンの普及率の高さと手頃な価格のゲーミング環境が、若い世代に競争的でクリエイティブなゲーム体験をもたらしたことに支えられています。伝統と革新が交わるナイジェリアのゲームシーンは、アフリカ全体のゲーム文化の重要な中心地として進化を続けています。